Amazonが2014年6月18日に『オールタイムベスト児童文学100』を発表。ルイス・キャロルの『不思議の国のアリス』やミヒャエル・エンデの『モモ』、マーク・トウェインの『トム・ソーヤーの冒険』といった古典から乙一氏の『銃とチョコレート』をはじめとする比較的最近の作品まで、ジュブナイルの決定版といったラインナップになっています。
Amazonがサービスを開始した2000年11月1日から14年間の売上数やカスタマーレビューなどのデータをもとに選出されたというこの100冊は、小学1~2年生向け・3~4年生向け・5~6年生向け・中学生向けの4つに分類。セレクションされた作品の概要や、参考になったカスタマーレビューを掲載されたkindle本も無料配信されており、児童文学好きだけでなく、名作をおさらいする目的でもダウンロードしておく価値がありそう。
また、対象年齢別に選出された児童書のセットも販売されています。2014年8月31日までは10%ポイント還元キャンペーンを実施しているので、夏休みの課題図書を探しているという人はチェックしてみてはいかがでしょうか。
選ばれた作品に目を向けると、小学1~2年生向けには『エルマーのぼうけん』『はれときどきぶた』と国内外の名作がバランス良く入っていて、中学年向けとしては宮沢賢治や新美南吉の作品集や『風にのってきたメアリー・ポピンズ』のような映画原作もチョイスされています。
また、『魔女の宅急便』『ハウルの動く城』『ゲド戦記』といったジブリ作品の原作も名を連ねており、未読という人は映画と比べつつ読んでみる楽しみもあります。宮崎駿監督が惚れ込んだというロバート・アトキンソン・ウェストールの作品集もあり、児童文学とアニメとの関わりに思いを馳せてみるというのもおススメ。
そのほか、『IQ探偵ムー そして、彼女はやってきた。』(深沢美潮・著)や『ぼくのメジャースプーン』(辻村深月・著)といった最近の作品もセレクトされているあたりもポイント。筆者としては、ベネツィアに家出した兄弟を描いたコルネーリア・フンケの『どろぼうの神さま』が選ばれているのに唸らされました。
オトナが読んでも楽しめそうな作品ばかりのこのセレクション。東京・新有楽町ビルの三菱地所のレジデンスラウンジで選出された100冊が2014年8月31日まで展示されるほか、全国6ヶ所の図書館・図書室に寄贈される予定になっているので、直接目にしてみたいという人は足を運んでみてはいかがでしょうか。
オールタイムベスト児童文学100 (Amazon.co.jp)
http://www.amazon.co.jp/alltimechildren
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■著者データ
ふじいりょう
乙女男子。2004年よりブログ『Parsleyの「添え物は添え物らしく」』を運営し、社会・カルチャー・ネット情報など幅広いテーマを縦横無尽に執筆する傍ら、ライターとしても様々なメディアで活動中。好物はホットケーキと女性ファッション誌。
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